2023全日本選手権
日時:2023年7月8-9日
天気:雨
コースコンディション:セミマッド
結果:XCC 16位 XCO 6位
今年の全日本選手権は少し懐かしさを感じる富士見パノラマでの開催だった。昨年は伊豆のオリンピックコース、一昨年は八幡浜と開催され、3大会ぶりのパノラマ。私の走りとパノラマの相性はよく、よく走れている印象が多く残っていた。
今年はどんなレースができるか楽しみにしながら、風邪気味な身体を引きずり金曜日に現地入りした。
今年はU23最後の年、なんとしても成績を残したい。
7日金曜日8日土曜日 試走
試走は金曜日はXCCのみ、土曜日はXCC・XCOの両方を行う。レース当日は雨が降る予報だったため、脳内で雨が降ったコースコンディションを想像しながら試走を行う。コースはロングクライムが多くフィジカルが生かされるコース。上りはコースのほとんどが芝か固められた土、下りは根っこなどが混在し雨が降るとかなり滑りそうなセクションが多くあった。ここ数年ダウンヒルなどのテクニックトレーニングもしている私には様々なシチュエーションにあったラインが見え、良い試走となった。この時点ではどのタイヤにするか決まっていなかった。
8日土曜日 XCC
当日の天気は晴れ。
コースのコンディションもドライ。芝が少し滑りやすそうだった。なので、タイヤはグリップと転がりの軽さを求め、KENDA BOOSTER PRO 29×2.20 TRを前後に装着。
XCOのコース試走も同日に行われていたため、ウォーミングアップは軽めに、、、と思っていたが想像以上に風邪の影響で体が重い。少し出場を悩んだが前日の刺激も入れておきたかったので、無理はしないことを自分と約束しスタートラインに立った。
XCCの出場カテゴリーは、エリートクラスのため総勢34名でのスタート。グリットは2列目。
スタートの合図とともに全力でペダルを回す。意外にも体はよい反応をしてくれ、前方でホームストレートを駆け上がることができた。だが、風邪気味の身体がそううまく動いてくれることは無く、すぐに力が入らなくなり1週目で失速。のどの痛みもひどくなりレースを降りようか考えながら周回を重ね、かなり順位を落としてしまった。上りで離され、下りで追いつく。そんなレース展開でレースを進めていると、だんだん身体が動くようになってきた。無理だけはしない様に自分の身体の動かし方、ペダリングなど確認しながら順位を少しずつ上げる。最終ラップを迎えるころにはかなり復調感じることができ、翌日に迎えるXCO向け、自信をもって13位でゴールすることができた。
9日日曜日 XCO
朝起きて天気を確認。しとしとと雨が降っていた。今回は本当に天気が読みづらく、ずっと天気アプリとにらめっこしていた。
9時頃会場に到着し、コースウォークで少しずつ体を動かしていく。朝ローラーを漕いでみたが呼吸器系がつらくなかなか心拍が上がらない。身体はよく動いてくれているので、徐々に身体を動かしていくことにした。
お昼は大好きなエスキーナのポキラスを食べコースのチェックへ行く。コンディションはセミマッドで、これ以上雨が降るとマッドタイヤにしようと決めた。結局スタートまで微妙な天気が続いた。なので、タイヤはメカニックのアドバイスもあり、履きなれたBOOSTERを選択した。BOOSTERはどんなコンディションでも安定して走れるグリップとしなやかさを持っていて一番長く使っているタイヤだ。
アップを済ませ今回できる最善の準備を整え、招集に向かう。今回も昨年とまではいかないが、スリッピーな中で大量追い抜きが必要となるレース。テンパって自分の走りができないことだけは無くそうと考えていた。今回のスタート方は、エリートが先にスタートし、タイムギャップなくU23がグリット2列分あけてスタートすると言うもの。エリートの招集が完了しU23の選手が呼ばれていく。今回は5番目にコール。スタートの位置は満足できる場所ではなかったがスタート後、前の集団はフェンスギリギリだが右側から抜くことにした。
スタートの号砲ともにエリートとU23がスタート。スタート直後フェンスギリギリの右端をとらえるが、エリートの選手とフェンスに挟まれ失速ほぼ最後尾からのスタートとなってしまった。
スタートループ+5数回のレース。スタート直後に先頭付近に躍り出たかったがなかなか選手を負いぬくことができず、ループで少しずつ選手を抜いていく。カテゴリーが違うからライン譲ってくれと声をかけるが、参加者全員がレースをしに来ている中でなかなかジャンプアップできない。
スタートループを終え、ホームストレートでかなりの人数を抜いたが、この時点では自分が今クラスの中でどの順位にいるのかわからない。ただ全力で走って行くしかなかった。
1周目を終え、2週目に入ろうとする時には、呼吸器系の弱まりのせいか酸素が回らなくなっており、意識が朦朧としていまっていた。身体に力は入るし徐々にペースを上げていくことはできたが、レース展開など読むほどの余裕はなくひたすらペダルを回していくことしかできなかった。上りのフィジカルでは負けてしまうような選手にもテクニカル区間やダウンヒルセクションでは前に出てレースを進めることができた。
3,4周目レース後半からは雨のせいでさらにコースコンディションが悪くなっていった。タイヤは泥がつまりほぼスリック状態。芝は滑るしシングルトラックは雨を多く含んだ土でヌタヌタコンディションに。スタート時と比べかなりテクニックが必要になったため、自分のテクニックを活かし、かなりのペースで前方の選手を追い上げることができた。
そんな中で迎えた最終周回では自分の置かれている位置が確実にわかっていた。4周回目に6位選手をパスしていたため、この時の順位は6位。少し先ではあるが5番手のU23の選手が見えていた。この時点でこんな場所を走っている自分にあほらしく思ってしまったが、全力は出していた。喘息も出て、のどは痛いし、頭はくらくらして目はチカチカする。でもひとつでも前に行きたかった。たくさんの方に応援してくださってもらっているのにこんなところじゃ駄目だと、文字通り死ぬ気でペダルを回した。今までに感じたことない追い込みで。特にラスト半周では、フィードの手前から前の選手が近づいてくるのを確認することができ、さらにペダルを回す。フィードからの檄が背中を押してくれさらに追い込むことができ、最終は9秒差まで差を縮めることができたが順位は変わらず、6位でのフィニッシュとなった。
ゴール後本当に動けなくなってしまった。ご心配意をおかけしました。
どこが天か地かもわからないまま、まったく成績を残せなかった悔しさもあり動けなくなってしまった。
今回のこのレースがU23最後の全日本。もうこの大会はかえって来ない。本当に悔しいが次はエリートの舞台でしっかり戦えるよう、今回のレースを忘れずにいたい。
今回もたくさんの方に支えられレースをすることができました。
この置かれている環境に感謝してこれからも自分らしくレースしていけたらと思います。
たくさんの応援サポートありがとうございました。
日本体育大学 山口創平
使用機材
タイヤ
ホイール
ブレーキパッド
R GALFER FD496 PERFORMANCE ADVANCED ミックス
ブレーキローター
GALFER FIXED DISC SHARK 160mm 1.8mm
チェーンリング
カセット
Garbaruk 12-speed cassette (SRAM XD freehub)11-48T
プーリー
Garbaruk Rear Derailleur Pulleys for Shimano 14T+16T
リアディレイラー ケージ
Garbaruk Rear Derailleur Cage for Shimano 12-speed MTB
ヘルメット
OGK Kabuto IZANAGI マットオリーブオレンジ
グローブ
シューズ
インソール
ATHLETE BRACE ピポットインソール 自転車専用モデル
フレーム
Special thanks
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